某月某日
今抱えている仕事。レギュラー原稿×1。イレギュラー原稿×4(エッセイ、評論、解説、コメント)、ProjectTY書き下ろし、例大祭新刊書き下ろし。
やらなければならないこと。主催する会の準備×1。
奮起してレギュラー原稿を4本書き、肩の荷を下ろした、と思ったらだいぶ先だと勘違いしていた〆切がもう過ぎていたことが判明して動転する。動転するがどうにもならないわけで、なんとかしなければならない。善処するのでしばしお待ちを。例大祭新刊もそろそろ着手しなければならないが、今のところまだ何もできていない。
夜になって都内某所へ。「玉川奈々福のガチンコ浪曲講座」に参加するのである。ソーシャルディスタンスをとる必要もあって今回は人数も抑え気味。いろいろ学んで帰途に就く。
昨年の大阪行のことをもう少し。大阪入りした翌日は東方紅楼夢であった。お買い上げいただいたみなさま、その節はありがとうございました。
終了後、南港から移動して瓦屋町の絶版漫画バナナグレープへ。このときが初訪問であった。少し前から店主とはtwitterで相互フォローになっていたので、初対面にもかかわらず「今日はいらっしゃらないと思ってました」と言われる。twitterで「紅楼夢が終わったら、古本屋には寄らずにまっすぐ帰るつもり」と書いていたからだ。すみません、嘘です。初対面だがモンキー・パンチの話などをいろいろとしている間に時間が経つ。ここで松本零士他参加のアンソロジー『サキ短篇傑作集妄想鬼』(奇想天外社)を買った。
移動して天神橋商店街へ。少し遅くなってしまったので店は結構閉まっているが、まだ駄楽屋書房や天牛書店、栞書房、矢野書房などには入れた。天神橋の天牛書店に入るのはひさしぶりか、もしかすると初めてかもしれない。縦長の店内は手前左に均一棚、右に稀覯書のショーケースがあり、中央には長い両面の棚が一本。棚はジャンルごとに分かれている。小学館の『プロレス入門』が帳場の奥にあったので見せてもらったが、必要としている版ではなかったのでお返しする。田鶴浜弘監修版が欲しいのである。
当たりを引いたのは矢野書房である。矢野書房は店内の右側がジャニーズ関連商品専門のジャニランドになっている。そこを抜けて奥に行くと、ここにも稀覯書のショーケースが。目の保養を、と思って眺めると長谷邦夫『フジオプロ作品集 ニャゴロー』(曙出版)があるではないか。表紙がないので、これなら手が出るお値段ではないかと思い、店主に鍵を開けてもらう。見ればなんと破格の千円。もちろん購入である。
安いですね、とお金を払いながら話しかけると、この状態ですから、と笑う。表紙はないし、あとで中を見たらこどものいたずら書きがあった。しかし読むのにはまったく問題ない。長谷邦夫のパロディ漫画は復刻本でまとめられているが、『ニャゴロー』や『しびれのスカタン』などのオリジナルは収録されていないのである。『妄想鬼』と合わせて上首尾極まりない。
天神橋のやたらと常連だけを厚遇する店で一杯やって帰宿。よい夜であった。