杉江 松恋
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杉江松恋不善閑居 ユースホステル旅のこと~イッシー音頭購入顚末記 20170331
私がユースホステルを使った旅行をしなくなったのは、思春期になって疑似家族的な雰囲気がうるさくなったからだ。スタンプで見る限りでは、一九八一年八月二十二日に高千穂ユースホステルに泊まった後しばらく利用していないので、もしかするとここで途絶えてしまったのかもしれない。というか一九八一年というと私は十三歳である。それまでがユース旅行のピークだったということ...
杉江松恋不善閑居 ユースホステル旅のこと~ペアレントさん 20170331
私が子供のころ、ユースホステルのブームがあった。文字通り若人の宿として貧乏旅行の拠点となっていた、というだけでは繁盛した理由の一部しか伝えられないと思う。たしかに一泊千五百円程度、素泊まりにすればもっと安いところもあったと記憶する。ユースホステルの営業形態はいろいろあり、山小屋や寺の宿坊と兼業のようなところもあったと記憶している。そうではない一般的な...
杉江松恋新刊『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)4月28日発売です
私、杉江松恋は2007年4月から2011年3月まで都内某小学校でPTA会長をしておりました。そのときのことを書いた『ある日うっかりPTA』が発売になります。もともとは北尾トロさんが発行していた雑誌「レポ」に連載していたもので、単行本化に際し大幅加筆しました。PTAに関心がある人、ない人、かつてPTAにかかわったことがある人、これからもしかすると参加す...
速報 bookaholicラジオショー公開録音に角田光代さん来場
昨日はbookaholic認定2016年度国内ミステリーベストテン2位となった『坂の途中の家』著者、角田光代さんにお越しいただき、「喋る本棚」の公開収録を行った。2位と書いたが、杉江個人としては2016年の1位は『坂の途中の家』である。現在、第70回日本推理作家協会賞長編及び連作短編部門の候補作となっており、4月に行われる選考会議の結果が待ち遠しい。...
電撃座通信 桂夏丸「夏丸ヒットパレード VOL.2」20170327
桂夏丸さんの落語を最初にどこで聞いたのかは覚えていない。そのときは昭和の力士伝を語った後で懐中からマイクを取り出し、懐かしい歌謡曲を朗々と歌った。落語と唄で贅沢な高座だな、と思ったことを覚えている。電撃座で落語興行を始めたときに、ぜひ出てもらいたいと考えたうちのお一人である。念願叶って昨年末に初登場いただき、昨夜が二回目となった。 番組は以下の...
落語会レポート 立川志ら鈴・志ら門「二ツ目昇進トライアル」志らく講評に思うこと 20170326
お招きをいただいて、立川志ら鈴さん・志ら門さんの二ツ目トライアル興行にうかがった。二人は後輩のうおるたーさんと共に電撃座で「立川さんちの喫茶★ゼンザ」という勉強会を毎月開いてくれている。応援のつもりで駆けつけたところ、広小路亭はすでにほぼ満席状態だった。 ご存知の方が多いと思うが、落語立川流の二ツ目昇進には噺を五十席、講釈の修羅場(ひらば)とし...
杉江松恋不善閑居 「僕らはすべてをノートにつける」
大学に入る前の人間関係はほぼすべて断ち切っているのだが、唯一高校時代にわずかな縁が残っている。たぶんこれは一生のもので、よほど何かたいへんな事態が出でない限り、この縁が切れることはないだろう。自意識の最も高い、恥ずかしい時期からのつきあいである。こういうのを腐れ縁という。 ただ、その縁が切れかかった時期があった。理由は簡単で、金である。私もその...
落語会レポート番外 今日まるちゃんが初めて真打になったよ 鈴々舎馬るこ真打昇進披露パーティー 20170311
今週から落語協会の真打披露興行が始まっている。本来は三月二十一日の鈴本から駆けつけたかったのだけど、ゆえあってお預け状態である。新宿、浅草、いや、池袋ぐらいでなんとか。 それはともかく、鈴々舎馬るこさんの真打披露パーティーに招かれて伺ってきた。去る三月十一日のことである。実はこういう席に出るのは初めてで、どういう服装で行けばいいのか、祝儀という...
電撃座通信 瀧川鯉津&春風亭昇羊「コイツDEショーYO!! #5」20170322
落語会でその日高座にかけられたネタを貼り出すことについての議論が昨日Twitterのタイムラインで賑やかだったようだが、それはおまけのサービスで、なければないで済むもの、という考えを私は持っている。自分が落語会にもっとも通っていた10代のころは、そういう慣習は特に無かったという記憶がある。掲示してくれれば嬉しいが、それを開催者や、まして演者に強要する...
電撃座通信 立川志のぽん「志のぽん名工烈伝 #5」20170321
筑波大学芸術学系出身(しかも修士)の立川志のぽんさんが左甚五郎伝などの噺に挑む「志のぽん江戸名工烈伝」は、電撃座ならではの他にない企画だと自負している。予告の出ているネタだけではなく、毎回他の噺にも工夫が凝らされていて、聴いていて発見があるのだ。 前回が実は演者体調不良で休演になってしまい、第五回が2017年初の公演となる。 今回の番組は...