杉江 松恋
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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 上板橋「林屋書店」・下赤塚「司書房」と「立川吉幸・立川左平次二人会」
某月某日 四連休が始まったのだが、この間にいくつか原稿を書かなければならないし、二次創作も進める必要がある。特に暇というわけではない。ただ忙中閑ありということで、やることをいくつか片づけたら少し余裕ができたので、演芸に行くことにした。『東京かわら版』を見ると、東武練馬の徳丸三凱亭で立川吉幸と立川左平次の二人会が開かれるという。こ...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 石川台「タバネル」・田園調布「田園りぶらりあ」と浪曲日本橋亭
某月某日 大相撲九月場所が始まるにあたり、日本浪曲協会もお江戸日本橋亭での定期公演を「九月場所」として相撲ネタ特集を組んだので、これは行かねばなるまいと駆けつけた。とても賢い私は、開演前に打ち合わせを入れることも忘れない。日本橋コレドの誠品書店で編集者と待ち合わせ、猿田彦カフェでしばし相談する。仕事だ。打ち合わせに来たからこれは仕事なの...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 中目黒「杉野書店」と東家一太郎「ふげん社浪曲レッスン」
某月某日 目黒区にあるふげん社ギャラリーで、東家一太郎さんが浪曲レッスンを隔月で開いている。その二回目があったので、仕事をおっぽり出して行ってきた。途中で中目黒駅前のデッサンと杉野書店の前を通る。杉野書店は店頭にちょっとした変動があった。二百円の均一棚が山本周五郎、吉川英治、藤沢周平といった時代小説文庫に統一されていたのだ。商売っ気のな...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 錦糸町「east TOKYO BOOK PARK」と玉川奈々福「悲願千人斬りの女」
某月某日 午前中から出かけてやっせやっせと錦糸町駅を目指す。ここに来るときはいつも秋葉原まで出てそこから総武線だったのだが、よく考えると渋谷駅から地下鉄半蔵門線で一本だ。今度からはそうしよう。錦糸町に何があるのかといえば楽天地があるのだが、その下のPARCOでeast TOKYO BOOK PARKという新しい古本まつりが始まっているの...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 代々木上原「ロスパペロテス」と東家一太郎「夕立勘五郎
某月某日 浪曲師・東家一太郎さんと曲師・東家美さんは、現在唯一の夫婦で相三味線という演者だ。そのお二人が師匠の二代目・東家浦太郎の十八番であり、一門のお家芸でもある「夕立勘五郎」の連続読みに挑戦すると聞いて、一も二もなく通し券を申し込んだ。新型コロナ・ウイルスの影響もあって人数制限が行われているが、なんとか予約が通った。この日が初日であ...
杉江松恋不善閑居 三島・山本両賞が決まった夜のこと
某月某日 池袋コミュニティカレッジにて講師のお仕事。「ミステリーの書き方」と題したこの講座は、前にも書いたと思うが月二回開催している。第一・第三木曜日で、前者は書きたい作品のプロットを提出してもらって私が助言、翌月出てきた初稿にまた修正の相談をして第二稿といった具合に、三ヶ月で一本を完成させることを目標としている。第三木曜日にやっている...
杉江松恋不善閑居 「ミステリちゃん」のことをぽそぽそ。
某月某日 今週は日曜日に若林踏氏と「ミステリちゃん」の収録をやったらなぜかどっと疲れてしまい、仕事があまり上向きにならなかった。関係各位に迷惑をかけてしまい、たいへん申し訳ない。それでもなんとか復活してきて、昨日は一気に二本原稿が書けた。全然別のジャンルの原稿なので、通常であれば頭を切り替えるのがたいへんなのだが...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 「大仏廻国」と中目黒「COWBOOKS」浅草「地球堂」雑司ヶ谷「古書往来座」
某月某日 八月中はあまりの暑さと東京都民はあまり外出するな、という知事の命令に従ってなるべく遠出をしないようにしていたのだが、九月に入ったのでそろそろ元の生活習慣を復活させてもいいのではないかと思いつつある。といってもしばらくは都内から出ないけど。 目黒川を歩いていたらひさしぶりに開いているCOW BOOKSを見る。店頭の...
杉江松恋不善閑居 浅草木馬亭九月公演七日目
某月某日 あっという間に木馬亭九月公演七日目、楽日である。今月は七日のうち四日間しか通えなかった。玉川太福独演会があったので五日間木馬亭には来ているのだが。一日はミュージックテイトの会にも行っているので六日間は浪曲を聴いているのだが。もう少し精進しよう。来月は全日観覧を目指したい。その目指した先に何があるのかは聞かないでもらいたい。 ...
杉江松恋不善閑居 玉川太福第32回月例木馬亭独演会
某月某日 昼間は仕事が片づけられず木馬亭五日目には伺えず。あるのに行けないというのがもどかしい。夜になってようやく家を出て薄暮の浅草へ。玉川太福月例独演会があるのだ。コロナ禍が起きて以降は予約しないと入れなくなってしまった会だが、今回は運よくぎりぎりで滑り込むことができた。 阿武松 玉川太福・玉川鈴 倍音歌謡浪曲 義...