現在仕事
一覧
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 代々木上原「ロスパペロテス」と東家一太郎「夕立勘五郎
某月某日 浪曲師・東家一太郎さんと曲師・東家美さんは、現在唯一の夫婦で相三味線という演者だ。そのお二人が師匠の二代目・東家浦太郎の十八番であり、一門のお家芸でもある「夕立勘五郎」の連続読みに挑戦すると聞いて、一も二もなく通し券を申し込んだ。新型コロナ・ウイルスの影響もあって人数制限が行われているが、なんとか予約が通った。この日が初日であ...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 「大仏廻国」と中目黒「COWBOOKS」浅草「地球堂」雑司ヶ谷「古書往来座」
某月某日 八月中はあまりの暑さと東京都民はあまり外出するな、という知事の命令に従ってなるべく遠出をしないようにしていたのだが、九月に入ったのでそろそろ元の生活習慣を復活させてもいいのではないかと思いつつある。といってもしばらくは都内から出ないけど。 目黒川を歩いていたらひさしぶりに開いているCOW BOOKSを見る。店頭の...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 荻窪・古書ワルツ
(別項から続く) 夜は池袋で講師の仕事があるのだが、ちょっと時間が空いたので気になっていた荻窪へ。ささま書店の跡地に古書ワルツが入ったというではないか。行ってみると確かにある。ある、ある、うわあ、ある。ささまは整然と細かく分類された棚が魅力であったのだが、こちらはやや未分類で、はっきり言ってしまえば在庫をとにかく突っ込んで緊急発進してしまったか...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年7月・渋谷「中村書店」「リズム&ブックス」「古書サンエー」
某月某日 木馬亭定期公演が前日で終わり、この日は三越前の日本橋亭でも浪曲興行があったのだが、すっ転んで割ってしまったレンズを入れに眼鏡屋に行かねばならず、諦めた。東家三楽門下の三可子さんが「双葉山」をかけるというのが気になっていたのだが、やむをえまい。というかそろそろ仕事をしないとお尻に火が付いている。 とはいうものの、本日は渋谷...
杉江松恋不善閑居 浅草木馬亭6月公演五日目 入谷・「古本サンカンオー」、三ノ輪橋「古書ミヤハシ」
某月某日 浅草木馬亭6月公演五日目。本日は初の澤孝子主任回である。 江戸の初雪 東家千春・玉川みね子 継母の誠 富士綾那・玉川みね子 清水次郎長伝 お民の度胸 澤雪絵・佐藤貴美江 心に灯火を 天中軒月子・伊丹明 仲入り 不破数右衛門の芝居見物 玉川太福・玉川みね子 大名花屋 神田あおい ...
書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」岸本佐知子『なんらかの事情』
日曜日なのだがお昼は外で食べましょうということになった。 別にお出かけとかそういうのではない。美容院とお買物の用事で妻が不在になり、残された子供と二人で飯を作るのもめんどくさいので外に行こうか、という相談がまとまったのである。 うちの子は食べることについては非常に張り合いがなく、何を食べるかと聞くと必ず、 「ラーメン!」 と言...
書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」武田百合子『ことばの食卓』
お行儀の悪い話でたいへん恐縮だが、私は本を読みながら食事をするのが好きだ。 というよりも、本を読みながらでないと食事をしたくない、と言ったほうがいい。 たいていの人は昼時になると、何を食べようかと店選び、メニュー選びを始める。 おしゃれで、服を選んで買うのがいちばんお趣味という人でも、お腹が空いたときに洋服屋には行かないだろう。時計が好きな人も...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年3月豊橋にて『東海道でしょう!』の思い出
某月某日 コロナウイルス騒ぎでうっかり失念してしまっていたが、当然この三月にも青春18きっぷは発行されていたのだった。三月のとある日に切符を購入し、横浜駅から東海道線に乗った。目指すは豊橋駅である。しばらく行けずに放置していた、東海道歩きを復活させるためだ。 横浜5:48発沼津行~7:21三島着 三島7:29発静岡行~8:2...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・池袋「古書ますく堂」見納めと東家一太郎・雷門会
某月某日 池袋某所にて、川出正樹さんと翻訳ミステリーのレビュー番組「翻訳メ~ン」の収録に臨んだ。そのあとでちょっと時間が空いたもので、時間潰しがてら池袋駅西口から椎名町方面に向けてぶらぶらと歩きだした。3月から大阪に移転するという古書ますく堂さんを訪ねるためである。 古書ますく堂さんに初めてお会いしたのは、たぶん西荻窪にあったころ...
古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・両国「眺花亭」と平井「平井の本棚」、ガチンコ浪曲講座
某月某日 編集者と待ち合わせて両国の「図書と珈琲 眺花亭」へ。ここは浪曲など古典芸能や東京の街についての資料を集めた私設図書館なのである。こっそり準備中の本作りのため、ちょっと下調べだ。 前もって予約が必要なので、我々が来ることはあらかじめお伝えしてある。チャイムを鳴らすと出てきてくれた館主が私を見て、おや、という顔になった。 ...