杉江松恋
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杉江松恋不善閑居 浅草木馬亭6月公演五日目 入谷・「古本サンカンオー」、三ノ輪橋「古書ミヤハシ」
某月某日 浅草木馬亭6月公演五日目。本日は初の澤孝子主任回である。 江戸の初雪 東家千春・玉川みね子 継母の誠 富士綾那・玉川みね子 清水次郎長伝 お民の度胸 澤雪絵・佐藤貴美江 心に灯火を 天中軒月子・伊丹明 仲入り 不破数右衛門の芝居見物 玉川太福・玉川みね子 大名花屋 神田あおい ...
書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」岸本佐知子『なんらかの事情』
日曜日なのだがお昼は外で食べましょうということになった。 別にお出かけとかそういうのではない。美容院とお買物の用事で妻が不在になり、残された子供と二人で飯を作るのもめんどくさいので外に行こうか、という相談がまとまったのである。 うちの子は食べることについては非常に張り合いがなく、何を食べるかと聞くと必ず、 「ラーメン!」 と言...
書評の・ようなもの 「さしたる不満もなく私は家に帰った」武田百合子『ことばの食卓』
お行儀の悪い話でたいへん恐縮だが、私は本を読みながら食事をするのが好きだ。 というよりも、本を読みながらでないと食事をしたくない、と言ったほうがいい。 たいていの人は昼時になると、何を食べようかと店選び、メニュー選びを始める。 おしゃれで、服を選んで買うのがいちばんお趣味という人でも、お腹が空いたときに洋服屋には行かないだろう。時計が好きな人も...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年3月豊橋にて『東海道でしょう!』の思い出
某月某日 コロナウイルス騒ぎでうっかり失念してしまっていたが、当然この三月にも青春18きっぷは発行されていたのだった。三月のとある日に切符を購入し、横浜駅から東海道線に乗った。目指すは豊橋駅である。しばらく行けずに放置していた、東海道歩きを復活させるためだ。 横浜5:48発沼津行~7:21三島着 三島7:29発静岡行~8:2...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・池袋「古書ますく堂」見納めと東家一太郎・雷門会
某月某日 池袋某所にて、川出正樹さんと翻訳ミステリーのレビュー番組「翻訳メ~ン」の収録に臨んだ。そのあとでちょっと時間が空いたもので、時間潰しがてら池袋駅西口から椎名町方面に向けてぶらぶらと歩きだした。3月から大阪に移転するという古書ますく堂さんを訪ねるためである。 古書ますく堂さんに初めてお会いしたのは、たぶん西荻窪にあったころ...
古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・両国「眺花亭」と平井「平井の本棚」、ガチンコ浪曲講座
某月某日 編集者と待ち合わせて両国の「図書と珈琲 眺花亭」へ。ここは浪曲など古典芸能や東京の街についての資料を集めた私設図書館なのである。こっそり準備中の本作りのため、ちょっと下調べだ。 前もって予約が必要なので、我々が来ることはあらかじめお伝えしてある。チャイムを鳴らすと出てきてくれた館主が私を見て、おや、という顔になった。 ...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・池袋「三省堂書店池袋本店古本まつり」、吉祥寺「空と虹と古本市」「古書防破堤」ほか
某月某日 本日から神田松之丞改め六代目神田伯山の真打披露興行が始まる。普段とは違って新宿末廣亭が昼夜入れ替えあり、しかも整理券発行の見込みという盛り上がりぶりで、ここは日祝日がお休みの方に譲って自由業の人間は平日に回るべきだろうと判断する。といっても39日間の興行はすべて満席だろうから、いつが空いているということもなさそうなのだが。でき...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・神田松之丞六代目伯山襲名及び真打昇進披露パーティーと中目黒で古本あれこれ
某月某日 ぎりぎりまで仕事をして浅草ビューホテルへ。神田松之丞さんの六代目神田伯山襲名ならびに真打昇進披露パーティーに出席するためである。あまりにもぎりぎりすぎて少し遅刻してしまい、まさに今入場しようという神田松之丞さんの後ろに着いてしまった。そのまま入るとグレイシー一族が好きすぎて、一事はその入場恒例のグレイシー・トレインに加わるとい...
街てくてく~古本屋とビール、ときどき銭湯 2020年2月田原町「お座敷一箱古本市」と木馬亭
某月某日 木馬亭で開かれる「浪曲名人会」のためまたもや浅草へ。関西から三原佐知子、松浦四郎若、名古屋から天中軒雲月が揃うとなれば行かざるをえない。 木馬亭へはいつも銀座線田原町駅の三番出口から歩くのだが、この日ばかりは逆方向に向かった。一番、二番出口のある側の通りを一本入ったところにある「Readin’Writin’Booksto...
街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2020年2月・池袋「budo shop」「光芳書店」と浅草木馬亭
某月某日 真面目に仕事に打ち込んでいたのだが、胸騒ぎがして浅草木馬亭に駆けつけてしまう。日本浪曲協会定期公演の最終日である。予告で天中軒雲月さんが赤穂浪士外伝の「忠僕直助」をやると予告があったのだ。出遅れたので前読みには間に合わず二席目から。演目は以下の通り。 最強主婦伝説 ひまわりマート戦記 港家小ゆき・沢村美舟 ...