落語仕事
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落語会レポート 第593回三越落語会に叔父と甥の共演を聴くため駆けつける
三越落語会第593回の顔付けが発表になった瞬間に、これは絶対に行かなければ後悔する、と決意した。なにしろ先代柳家小さんの高弟である小三治と、その兄弟子・立川談志門下の立川談四楼が出演するのだ(以下も敬称略で)。叔父と甥の共演がこの前に実現したのは、いったいいつだったのだろうか。それ以外の出演者も、小三治の弟子であるはん治以外は、落語芸術協会から瀧川鯉昇、五代...
BIRIBIRI通信 「志のぽん名工烈伝#2」立川志のぽん 20160928
「志のぽん名工烈伝」は、筑波大学大学院芸術学科修了という異色の学歴を持つ落語家・立川志のぽんさんが、江戸名工伝の数々に挑むことを主眼とした落語会だ。前回7月18日の第1回では左甚五郎伝のうちから「ねずみ」を演じた。第2回は、岩本昆寛を題材とした「昆寛狐」という予告が出た。岩本昆寛は1744(延享元)年生まれで、腰元彫、すなわち刀周りの彫刻を能くした名...
BIRIBIRI寄席通信 「立川さんちの喫茶★ゼンザ」20160928
毎月恒例の落語立川流前座勉強会「立川さんちの喫茶★ゼンザ」は、正式メンバーが3人になったのを機に、今回からリニューアルした。ご存じのとおり立川流では、前座から二ツ目への昇進条件として、持ちネタ50席と歌舞音曲などの課題が定められている。それをこなしていって二ツ目への階梯を上がるための回とし、勉強の成果をお客さんにご覧いただこうということになったのだ(...
BIRIBIRI寄席通信 「コイツDeショーYo! #2」瀧川鯉津・春風亭昇羊ふたり会20160908
瀧川鯉津さんを初めて聴いたのはいつだったかまったく覚えていないのだが、ぱっと見て、武藤敬司に似ているよな、と思った記憶がある。その後で『東西落語家名鑑』を調べたら、出囃子が「グレート・ムタのテーマ」であることを知って笑ってしまった。寄席では本当にあの曲を三味線で弾いてもらって上がるのである。 「コイツDEショーYo!」はその瀧川鯉津さんが落語芸術協会...
BIRIBIRI寄席通信 「若いおじさんの会 中年の星争奪戦第3回」春風亭柳若VS三遊亭鯛好
「若い=入門10年未満」「おじさん=入門時33歳以上」の二ツ目が芸を競い合う会として発足した興行「若いおじさんの会 中年の星争奪戦」の第三弾は、落語芸術協会から春風亭柳若さん(瀧川鯉昇一門)、五代目円楽一門会から三遊亭鯛好さん(三遊亭好楽一門)の出演となった。例によって、会の趣旨及びルールは第1回のレポートを参照のこと。 自由課題1席、テーマ課...
BIRIBIRI寄席通信 「若いおじさんの会 中年の星争奪戦第2回」柳家さん光VS三遊亭鯛好
「若い=入門10年未満」「おじさん=入門時33歳以上」の二ツ目が芸を競い合う会として発足した興行の第二弾である。会の趣旨などは第1回のレポートを参照のこと。 この日の口上トークでちょっとしたハプニングが発生した。本会の参加資格を上記のとおり「入門10年未満だが入門時33以上、かつ現在40代」の落語家として発表していたのだが、柳家さん光さんが実はまだ誕生...
BIRIBIRI寄席通信 「若いおじさんの会 中年の星争奪戦 #1 さん光VS寸志」20160622
いつの時代、どのジャンルでも繰り返されることだが、若くていい男(いい女)のプレイヤーに人気というものは集中しがちである。スポーツしかり、芸能界しかり。文壇だって、ちょっと油断すると、作品の内容以上に作家の風貌を前面に押し出して売ろうとする手合いが現れる。キャラクターは商品性なのだから、別にいいのだけどね。 別にいいのだけど、売り方がそれ一辺倒に...
BIRIBIRI寄席通信 「立川談四楼独演会 オールナイトで談四楼#16」20160904
終電で来て始発で帰る、おそらくは世界で唯一の「真の深夜寄席」であり、「オールナイト興行」の落語会だ。16回目を迎え、お客様もまずまずの入り。本来は8月の興行なのだが、お盆休みなどで人出が見込めないことを鑑み、9月初旬にずらしたわけである。夜になって雨もぱらついたが、足止めをするほどの降りにはならず一安心した。 この日の番組は以下の通り。 ...
落語本・『桃月庵白酒と落語十三夜』が出ました
本日(9月2日)あたりから全国書店で『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)が販売開始になる。電子雑誌「文芸カドカワ」創刊号である2014年1月号から2015年1月号まで連載された「落語研究会ただいま女子部員募集中!」を母体にした本で、忙しい白酒さんに毎月角川まで来ていただき、杉江がお話を伺うという形式をとっていた。落語には季節のネタがあるから、最初...
BIRIBIRI寄席通信 第三の男ならぬ第三のビールならぬ第三の落語家
三遊亭はらしょう独演会「ドキュメンタリー落語の夜明け」20160830 ドキュメンタリー落語というのは、三遊亭はらしょうさんの造語で、自身の体験を落語形式の語りに尚したもののことだ。 最初に聴いたのは高校時代の噺で、はらしょうさんが通っていたのはきうちかずひろ『BE BOP ハイスクール』のような不良の溜り場だったという。修学旅行が偶然阪神淡路大...