杉江松恋不善閑居 池袋コミュニティカレッジ「ミステリーの書き方」のこと・その2

池袋コミュニティ・カレッジで担当している「ミステリーの書き方」講座は、私が何かを教えるというよりは、小説を書きたいという気持ちを持っている人が目的を完遂できるように手を貸す工房なのだ、という話を前回書いた。 木曜日夜の講座で、以前は月二回開催だった。現在はそれを二つに分けてそれぞれ月一回ずつになっている。私はAコース、Bコースとそれぞれ...

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杉江松恋不善閑居 池袋コミュニティカレッジ「ミステリーの書き方」のこと・その1

杉江松恋不善閑居 池袋コミュニティカレッジ「ミステリーの書き方」のこと・その1

あまり書いたことがないのだが、池袋コミュニティカレッジというところで「ミステリーの書き方」という講座をずっとやっている。もう何年目になるのかわからない。そして、なぜ私が講師を依頼されたのかもよく覚えていない。 いや、講師の話をもらったときのことは記憶している。外出中で、携帯電話に着信があったのだ。電話を受けたが今はなき芳林堂書店池袋西口...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2017年5月東海道再訪その4の下 箱根~三島

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2017年5月東海道再訪その4の下 箱根~三島

南関東の住人は、子供のころに一度は箱根に来ている。芦ノ湖で遊覧船に乗ったり、大涌谷で黒玉子を作って食べたり。私も多摩の子としてご多分に漏れず箱根で遊んだ記憶を持つ身なのだが、前回の『東海道でしょう!』旅行の際にもっとも驚いたのは、箱根関所が記憶の場所になく、展示内容もまったく違っていたことだった。実は私が子供のころに見ていた関所はなんらかの事情で史実...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2017年5月東海道再訪その4の上・箱根

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2017年5月東海道再訪その4の上・箱根

さて、いよいよ箱根越えである。 前回、箱根湯本まで歩を進め、後は山に登って降るだけ、という状況にしてから半年が過ぎた。決行したのは年が明けた二〇一七年五月十六日のことである。箱根は冬に登れるほどに緩やかな山ではない。いや、駅伝の人はどうだ、とは言わない約束である。駅伝の人になれるくらいなら、もう東海道を三往復ぐらいはしているであろう。また、春先...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016年10月東海道再訪その3 平塚宿~箱根湯本駅

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016年10月東海道再訪その3 平塚宿~箱根湯本駅

前回までのあらすじ。 ラーメン二郎、光書房、冨士見湯というあまりにも強力な三連攻撃のためにいったんは挫折した杉江松恋であったが、藤沢~平塚間を改めて歩き、なんとか元通りの工程に戻すことに成功したのであった。 二〇一一年の初歩きよりは自分の足が進化したことを証明すべく再び始めた東海道行、二回目にして早くも「限界まで長く歩く」という当初の目的...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年10月・東銀座で歌舞伎そば

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年10月・東銀座で歌舞伎そば

東銀座は思い出深い町である。マガジンハウスがあるからだ。駆け出しのころ、書評の先輩である吉野仁さんや香山二三郎さんに声をかけていただき、対談などをよくやった。文芸誌「鳩よ!」や総合情報誌の「ダ・カーポ」など、なくなってしまった媒体でお世話になったものである。 今は知らないのだが、マガジンハウスには各誌に専属のライターがいた。社員ではなくて契約記...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016 年7月東海道再訪その2・保土ヶ谷宿~藤沢宿

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2016 年7月東海道再訪その2・保土ヶ谷宿~藤沢宿

大学で美術史専攻だった友人がアンコールワットに短期間の発掘調査に行くことになった。もう二十年ぐらい昔の話である。 聞けば、直接カンボジアに入るのではなく、いったんタイのバンコクで準備を整えてからカンボジアに出発するのだという。 その報告を聞きがてら会って、飲んだ。 「探検隊、パッポンで全滅」 「それは何かね」 「手向けの...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年9月東海道線で浜松、静岡、沼津

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年9月東海道線で浜松、静岡、沼津

豊橋泊の一夜は特に書くこともないので割愛する。駅前の精文館書店は立派でいいなと思った、ということぐらい。地方に行って地元の大型書店が元気よく営業しているのを見ると、本当にほっとする。残念ながら郷土本でそれほど欲しいものがなかったので何も買えなかったのだけど。 翌月曜は普通の平日で特に差し迫った仕事はなかったので、ゆっくり東海道線に乗って帰ること...

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街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年9月青春18きっぷで飯田線、豊橋

街てくてく~古本屋と銭湯、ときどきビール 2018年9月青春18きっぷで飯田線、豊橋

首を伸ばして背もたれ越しに見ると、前のボックスで小学生が眠っていた。口が半開きである。窓ガラスに顔を押しつけいたまま下にずり落ちたらしく、「へ」の字というよりは「~」の字形に口がねじ曲がっている。寝違えてしまうのではないか、と思うほどに首が延びているのに、目を覚ましそうな気配はまるでない。 お連れさんは、と見ると興奮した面持ちで車内を駆け回って...

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街てくてく~古本と銭湯、ときどきビール 2018年5月三浦半島で思いがけず古本屋

街てくてく~古本と銭湯、ときどきビール 2018年5月三浦半島で思いがけず古本屋

思い出したので書くが、今年のゴールデンウィークに三浦半島の城ヶ島に行ってきたのだった。城ヶ島といえば反射的に「仮面ライダー」と返してしまう昭和世代である。あ、「らき☆すた」のエンディング撮影で白石みのる氏も訪れていたか。「恋のミノル伝説」もあそこか。それは現地に来てから思い出したのだが、別に聖地巡礼が目的ではなく、三崎港にマグロを食いに行ったのであっ...

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