杉江松恋不善閑居 鬼怒川で水道橋博士『本業2024』を読んで考えた
某月某日 鬼怒川にて目覚める。朝食は定番の湯葉かと思ったが違った。大きな鮭のかま焼きがメインで、これはこれで美味しい。宿を出て河畔を少し歩いてからチェックアウトする。 鬼怒川駅は7年前からSL大樹号の発着駅になっており、転車台が移設されている。ちょうど大樹がそれに乗って方向転換するというので、柵にしがみついて録画した。著作権上で問題がなければ、Y...
杉江松恋不善閑居 鬼怒川にて
某月某日 本当はこの日から東海地方に家族旅行のつもりだったのだが、南海トラフ地震注意報が出たため残念ながら見送った。内陸部なら問題なかろうということで調べると、鬼怒川温泉にホテルの空きが見つかった。実は鬼怒川温泉は、都内からだと東武線の特急に乗れば一本で行ける身近な温泉地なのである。ということは今回、調べてみて初めて知った。 その特急に空...
杉江松恋不善閑居 ミステリちゃん&翻訳マッハ!一気収録
某月某日 もともとこの日は「ミステリちゃん」の収録をする予定だったのだが、酒井貞道氏の都合も大丈夫ということで急遽「翻訳マッハ!」も録ってしまうことになった。会場を押さえようとしたが、あいにくすでに予約している分は前後がふさがってしまっている。 幸いなことに、駅の反対側に別の会場が空いていることがわかった。移動しなければならなくなるが、こ...
杉江松恋不善閑居 飯田橋「Artbook ARTERIA」&新刊『芸人本書く派列伝』
某月某日 打ち合わせと取材の一日。 午後から出かけて、都内某所でとある著書を準備中の方とお会いした。かなり大部の一冊になる由である。まだ引き受け先がないとのことなので、とりあえずコピーをお預かりし、私が出版社を探せないか試してくることにした。興味ある版元はぜひご一報ください。 それから近所の出版社に赴き、取材を。1時間ほどいろいろお話を伺う...
杉江松恋不善閑居 静岡県の古本屋完全踏破(たぶん) 遠州病院「典昭堂」&「古本屋サイダーハウス・ルール」
某月某日 午前6時台に家を出て東海道本線に乗る。約5時間かけて各駅停車で到着したのは、静岡県の浜松駅である。時刻は正午過ぎ。夜には都内で会合の約束があるので、どうしても午後2時には浜松を出なければならない。許された時間はわずかに2時間だ。 ここから目指す場所までは結構な距離がある。JR駅から徒歩数分の遠州鉄道新浜松駅まで行き、二駅ほど乘る。遠州病...
杉江松恋不善閑居 世間が意のままにならないのは仕方ないことだ
某月某日 難航している文庫解説に一日取り組んで他は何もしなかった。木馬亭定席にも行けず。そういう日もある。仕方ない。 検討をお願いしていた企画に対して先方から丁重なお断りのメールを頂戴した。これもそういうものだと思う。記されていた理由はごく真っ当なものであった。仕方ない。 スケジュール調整がうまく行かず、延び延びになってしまっている案件につ...
杉江松恋不善閑居 捨てる神あれば拾う神あり
某月某日 まだここで言うわけにはいかない会議が15時からあり、それの準備に没頭させられた。終了後は関係者と懇親会があり、ほどほどのところで切り上げて帰宅した。 そんなわけであまり書くこともない一日だったが、原稿も一本書いている。勤務評定は0.5。8月末までに稼がなければならない金額に対する進捗率は1.23%でまだ全然進んでいない。このままだと9・...
杉江松恋不善閑居 木馬亭八月定席公演五日目
某月某日 本日も木馬亭定席へ。切羽詰まった〆切があったので迷ったのだが、どうしても届けなければならないものがあったのでやむをえなかった。だが、行ってよかった。客席が温かく、変に偏った雰囲気にもなっていなくて、これぞ大衆演芸の小屋という雰囲気の興行だったのである。 モタレ(トリの前)・玉川奈々福さんは至宝・沢村豊子の三味線で自作の「甚五郎旅日記 狸...
杉江松恋不善閑居 プレスポ八潮古本市と木馬亭八月定席四日目&真山隼人ツキイチ独演会
某月某日 木馬亭定席に開口一番からいられる幸せな日だった。実は日本浪曲協会の現役浪曲師の中で一人だけ、玉川き太さんを聴いたことがなかったのである。太福さんの二番弟子だ。一番弟子のわ太さんは大師匠・福太郎似というか、声質ではなくて声量が多い。いわゆる馬鹿声というやつで、これは誉め言葉なのである。き太さんはそこまでの大きさではないが、艶のあ...
杉江松恋不善閑居 木馬亭七月定席三日目と高円寺・本屋 本の実験室
某月某日 12時15分から浅草木馬亭で定席公演なので、それに合わせてもろもろ準備をしていたところ、大阪から電話が入る。一心寺浪曲寄席で来年1月19日に行われる東西浪曲会のチラシを配っていただけることになっていたのだが、手違いで届いていないとのことである。とりあえず三日間興行の中で初日は仕方なく、二日目以降にお願いしようということで宅急便で送る相談をした...