落語立川流、談四楼門下期待の新鋭(おじさんだけど)の立川寸志が人情噺や講釈・浪曲由来の噺などを抜いて滑稽噺だけで百席を演じる試み。それが寸志滑稽噺百席である。
これまで七回開かれ、一回三席で二十一席を積み上げてきた。ようやく五分の一だ。
滑稽噺百席の歩み
第一期(於新宿五丁目「電撃座」)
其の一:2017年2月3日
演目「堀之内」「近日息子」「蒟蒻問答」
其の二:2017年4月14日
演目「壺算」「長屋の花見」「素人浄瑠璃」
其の三:2017年6月30日
演目「だくだく」「犬の目」「青菜」
其の四:2017年8月25日
演目「看板のピン」「ぞろぞろ」「鰻の幇間」
其の五:2017年10月20日
演目「手紙無筆」「動物園」「百川」
其の六:2017年12月22日
演目「長短」「短命」「権助提灯」
第二期(於神楽坂「香音里」)
其の七:2018年2月28日
演目「天災」「猫と金魚」「花見の仇討」
ご覧のとおり2018年からは会場を替え、以前より和の雰囲気の強い空間で聴いていただいている。電撃座では店主である井田さんに会場設営から何から手伝ってもらえていたのだが、香音里では杉江一人が裏方である。そのへんのばたばたした感じもご愛敬と思ってお付き合い願えれば幸いである。とりあえず今回の課題は、机を組み合わせて作る高座の軋み音対策だ。秘密兵器を持って伺います。
この会の裏テーマは「肩が凝らない」である。木戸銭を当日・前売の別なく1800円に統一したのも、その日たまたま時間が空いた、という方にふらっと立ち寄ってもらいたいからだ。開演時刻もそれで午後八時に設定した。個人の会なので、もちろん予約がたくさん入っていたほうが主催者側としては嬉しいのだが、それでも当日券重視の会にすることに決めた。
「大丈夫?」
「大丈夫、だと思います」
「本当に大丈夫?」
「大丈夫、なんじゃないかなあ」
というようなやりとりが私と演者の間で交わされた上での決断だからもちろん悔いはない。駄目だったら帰ってうどん食って寝ちゃうだけの話なのである。
そんなつもりで気合い十分、しかしお客さんにはぜひ寛いでいただきたい「寸志滑稽噺百席 其の八」いよいよ今夜です。神楽坂にてお待ちしております。