2019年6月29日(土)、いつもお世話になっている下北沢の書店B&Bさんで、「2019年度上期ミステリー総括(国内編)」のトークイベントが開催されました。鼎談に参加したのはYouTube番組「ミステリちゃん」に出演している若林踏氏と杉江松恋、そして年末bookaholic認定ベスト10選考者である千街晶之氏です。
イベントではあらかじめ3名が投票したリストに基づき、下位の作品から発表していきました。10位以内についてはクロストークで紹介も。以下がそのリストです。
1 | 魔眼の匣の殺人 | 今村昌弘 | 東京創元社 |
2 | 昨日がなければ明日もない | 宮部みゆき | 文藝春秋 |
2 | 白昼夢の森の少女 | 恒川光太郎 | KADOKAWA |
4 | 殺人鬼がもう一人 | 若竹七海 | 光文社 |
4 | 白魔の塔 | 三津田信三 | 光文社 |
6 | 本と鍵の季節 | 米澤穂信 | 集英社 |
6 | 焼跡の二十面相 | 辻真先 | 光文社 |
6 | 魔法を召し上がれ | 瀬名秀明 | 講談社 |
6 | 今昔百鬼拾遺 鬼 | 京極夏彦 | 講談社タイガ |
10 | 教室が、ひとりになるまで | 浅倉秋成 | KADOKAWA |
10 | 早朝始発の殺風景 | 青崎有吾 | 集英社 |
12 | 愛がこぼれるqの音色 | 図子慧 | 書苑新社 |
13 | ゴールデン街コーリング | 馳星周 | KADOKAWA |
14 | 夫の骨 | 矢樹純 | 祥伝社文庫 |
14 | 千年図書館 | 北山猛邦 | 講談社ノベルス |
16 | 泥の銃弾 | 吉上亮 | 新潮文庫 |
17 | むかしむかしあるところに、死体がありました。 | 青柳碧人 | 双葉社 |
17 | 傲慢と善良 | 辻村深月 | 朝日新聞出版 |
18 | ひとんち | 澤村伊智 | 光文社 |
18 | 予言の島 | 澤村伊智 | KADOKAWA |
21 | ゆるキャラの恐怖 | 奥泉光 | 文藝春秋 |
21 | 或るエジプト十字架の謎 | 柄刀一 | 光文社 |
このうち3人共が票を投じたのは上位2作、宮部みゆき『昨日がなければ明日もない』と今村昌弘『魔眼の匣の殺人』でした。この2作を別格として、各人が「上半期にこれだけは読んでもらいたい一押し」を最後に選びました。それを今回の極私的ベスト3として挙げたいと思います。
千街:若竹七海『殺人鬼がもう一人』(光文社)
若林:恒川光太郎『白昼夢の森の少女』(角川書店)
杉江:浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』(角川書店)
討論の模様は後日YouTubeでも公開予定です。また、海外編は本日、6月30日(日)19時から、同じ下北沢B&Bで開催予定です。一部告知が間違っていましたが、19時開始が正しいので、お気をつけください。当日券でも入場可能です。今夜ぽっかり時間が空いてしまった、という方はぜひ。