5月24日
25日に首都圏と北海道の緊急事態宣言が解除される見込みという報道があった。自粛生活が終わればこのアンケートもおしまいなので、これを入れてあと3問ということになる。今回のお題は「読書記録をつけていますか」だった。回答数は382である。
毎日アンケートにご協力いただきありがとうございます。本日はこれ。読書記録をつけていますか(以前につけていた方も含む)。具体的なコメントもいただけると幸いです。不可の場合を除いて引用することがありますのでご了承ください。よろしくお願いします。
— 杉江松恋@秋季例大祭に向けて気持ちを切り替えました。 (@from41tohomania) May 23, 2020
「紙のノートに読書記録をつけている」12.3%
「パソコンなど自分の機器で読書記録をつけている」8.1%
「ネット上のアプリなどに読書記録をつけている」32.5%
「読書記録はつけていない」47.1%
いろいろなネット上のアプリなどを使っているという回答がさまざまでおもしろかったので、ご紹介しよう。
まゆさん「読書ブログを続けています。三日坊主ですが、誰かが読んでくれて、たまにコメントくれるのが励みになるので。記録はつけないと、読んだ本を忘れます」は個人ブログ派の代表。ブログからアプリのサービスへ、という方も多かったように思う。
unyueさん「読書記録はネット上に…を選びました。以前は自分のブログで行っていましたが更新が途絶え(他人事)その後はTwitterの呟きに検索できるハッシュタグを入れる事で行い、それも面倒になって最近はInstagramで書影と共に管理、で落ち着いています。Instagramでの管理は気に入っています」
なるほど。インスタグラムって「映え」のためだけにあるツールじゃなかったのか。
優花さん「「読者メーター」を利用しています。その本に対する他の人の感想が否定的であれ肯定的であれ、参考になります。既読なのに忘れて同じ本をまた買わないようにするための予防にもなってます」、ひとみさん「読書メーターに登録、感想やオススメ本をチェックした後、Excelに購入日、タイトル、購入価格を記録、売却時は別シートに移します。Excelはダブりとお金の使い過ぎを避ける目的ですが、後者は無理なようです」。
私も読書メーターのアカウントは持っているのだが、自著についての感想を書いてくださったものにお気に入りをつけて保存するだけに使っているので、この先あそこに何かが書き込まれることはないです。
黒太さん「#書魔 タグを付けて、買った本・図書館で借りた本・読了した本の書名、著者、出版社、刊行年、インプレッション、をつぶやき岩の秘密(Twitter)に記録しています。備忘録よりも、古本屋・新刊書店の店頭で「あれ、この本は買ったっけ?」チェックのためのアーカイブが最大の目的です」
ハッシュタグでtwtter上管理するというのはunyueさんと同じ。他の人が同じハッシュタグを使っちゃったりすると混乱しないかな。この他、書影の写真を自身のパソコンフォルダに入れておいて管理するという方もいらっしゃった。同目的といえよう。
対するアナログ派のご回答。子夜さん「1冊のノートに昭和、平成、令和の3時代付けてます。時期によって読書量に差がありすぎて、苦笑してしまいます」のように紙限定という方もあれば、上記のアプリなどと併用というお声も多かった。なぷさん「まず読書メーターに一言レベルで記録を残し(読了日を正確に残すため)、後日ノートに長めにまとめています。大学進学しパソコンで文章作成をすることが増えたタイミングで、手書きの機会の確保として始めたので、手書きの方がメインです」、手洗い・うがい・ハルミンさん「「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の読書手帳」が発売されてからつけるようになりました。読んだ本を忘れないために…」
本の雑誌社が出しているんでしたっけ。
私の読書記録はエクセルで月別の書名をつけているだけで、感想などは記していない。それは仕事で書いちゃうというのも一因である。熱心に読書ノートをつけていたのは十代で、ミステリー読書を始めたころは詳細なプロットから推理の概要、トリックなどもメモし、生意気なことに点数までつけていた。当時のノートを見るとちょっと笑ってしまうぐらい異常に熱心である。このノートは一度だけ他人に見せたことがある。古屋美登里さんの「BURRN!」連載が『雑な読書』『楽な読書』の二巻にまとまっている。『雑な読書』が刊行された際の公開対談相手に私が読んでいただいたのだが、そのときに持参して古屋さんにお見せしたのだ。古屋さんも大学時代の読書手帳を持参していらしたので、お互いの若き日の秘密暴露大会みたいになった。
杉江 ここまでやる(ノートをつける)時間はないと思うんですけど、この時は僕、少し頭がおかしくなってる時期で(笑)、「オレはミステリのマニアだ!」みたいに思っているから、他の貴重な時間を削ってでも、こうやってビッシリ書いていたんだと思うんですよ。
古屋 [……]ここに、高校生の杉江さんが背中を丸めて一所懸命改訂田わけですよね。微笑ましいと言うか何と言うか。
この恥ずかしい対談は『楽な読書』に入れてもらっている。ご興味ある方はどうぞ。
自粛生活47日目。
ここ数日天候が優れなかったが、ひさしぶりにからっと晴れたので運動のために夫婦で少し歩く。だが、学芸大学駅前まで来たところで暑さに音を上げ、引き返すことに決める。せっかく来たのだから流浪堂に寄る。現代教養文庫のジャック・ロンドン『試合 ボクシング小説集』が馬鹿に安かったので買って帰る。流浪堂のポイントカードは500円で1つスタンプを押してもらえるのだが、そこに届かない価格といえば安さを実感してもらえるであろうか。嬉しい。持っているかもしれないけど嬉しい。帰って原稿書き。寝る前に田山幸憲『パチプロ日記』を読んでいたら「パチンコ必勝ガイド」つながりでゲッツ板谷さんのネット連載「スケルトン忠臣蔵」のバックナンバーチェックを始めてしまい、すっかり目が冴えてしまう。寝不足。