杉江松恋不善閑居 神奈川古書会館から西横浜「漫画漫画」

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×4。イレギュラー原稿×3(エッセイ、評論、解説)、ProjectTY書き下ろし。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

あまりにもいい天気だったので、朝一番に家を出て反町の神奈川古書会館へ。横浜めっけもん古書展が開催中なのである。会館一階の車庫のような場所が展示場として公開される。入ってすぐの平台で初期の水上勉を大量に見つけた。来た甲斐があるというものである。

古書会館を出て南西にひたすら歩く。途中でどうも見覚えのある道だな、と思ったらそのへんは旧東海道であった。何度も歩いた道なので、東海道に入るとなんとなくわかる。目指す場所は西区のスポーツセンターのあたりである。到着したのが11時40分、初めて訪問する漫画漫画はまだ開いていなかった。グーグル先生はすでに営業中だと言っているのだが、嘘吐きだから信用できない。シャッターを見れば正午開店と書いてあった。食事をして時間を潰し、戻ってくると確かに開いていた。天井までの高い棚が二列縦に並び、都合三本の通路から成る。並んでいるのはすべて漫画ばかりで、女性向けは少ない。少年漫画の揃いが充実していて、十代のときに近所にあったら重宝しただろうと思った。

そこを出て南東へ下がっていく。西区庁舎のある付近に、一心堂書店という古本屋があるはずなのだ。こちらも未訪の店だが、ネットに情報がまったくないのでやっているかどうかわからない。とりあえず二十分ほど歩いてたどりついた。商店街の中、どうやら建物の二階にあるらしく、ガラス扉に店名は書いてあるが鍵が掛かっていた。古書籍・浮世絵版画と店名の横にあり、買取に関しての貼り紙がしてあった。もしかすると事務所だけの営業なのかもしれない。一心堂書店は神保町にもあるが、その横浜営業所だったりするのだろうか。

さすがにもう疲れたので、バスに乗って横浜駅まで戻った。駅をつっきって西口に出る。東急ハンズ横浜店で「横浜ハンズの古本市」が開催中なのだ。この古本市、新宿を皮切りに各店を周っており、ここが三か所目ではなかったか。PARCOの古本まつりとも出店者が被っているので、正直そんなに発見はあるはずはない。一応見ておかないと、というくらいの気持ちで棚を確認していたら持っていないかもしれない『別冊新評 小林信彦の世界』を見つけてしまった。持っていないかもしれないが、同じぐらいの確率で持っているかもしれない。つまり半々なのだが、この値段ならダブっても諦めがつくか、と購入を決める。

帰宅して以降は仕事読書をし、翌日以降に備える。

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