杉江松恋不善閑居 ProjectTY書き下ろし脱稿

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×8。イレギュラー原稿×5(エッセイ、書評×3、解説)。

ProjectMTの準備。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

ProjectTYの書き下ろしがこの二日間でようやく完了した。まだ図版選定などの作業が残っているのだが、文字部分はおしまい。出版社や権利者とよほどまずいことにならない限り、今夏に本は出ます。八月までには出せるといいな。

どんな取材も同じなのだが、取材対象に会って話を聞いている段階ではまだ登山で言えば五合目あたり。そこから周辺取材をし、資料で補強をしてようやく八合目くらいまで登れる。最後、これをやったら山頂に手が届くな、という詰めが難しいのである。今回の書き下ろしも、もっと早く山頂に行けると思っていたのに意外と時間がかかった。取材を進めていくと、あの人にも話を聞きたい、という欲が出始める。執筆の最後のあたりでは、もうこのまま取材だけでいい、本なんか出なくてもいいから、ずっと調べ事だけしていたい、という気持ちになるのだ。前作の『浪曲は蘇る』では編集者との固い約束があって守らなければならなかったが、今回も別の形で絶対の期限があった。それがなかったら、今でも取材を続けて資料を集めていたと思う。ここで一区切り。また別の形で取材をしようと思う。

お察しのとおり、今回の著書もミステリー系ではない。そっちの関係は今からまた頑張ります。やっていないわけではないです。ここからまた別の取材を始めるのだが、書きたいことはたくさんあるのに、時間が限られているのが恨めしい。まあとにかく健康を維持してがんばります。本の刊行が決まったら告知するので、よかったら読んでください。

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