杉江松恋不善閑居 原稿を書いても儲かるとは限らないが収入を得る道はそれしかない

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某月某日

今抱えている仕事。レギュラー原稿×5。イレギュラー原稿×1(エッセイ)。

やらなければならないこと。主催する会の準備×1。

ミステリーの若手評論家足りない問題で企画書を書いて、某誌編集部に送る。どうやらそこで連載として何かやらせてもらえることになりそう。ただ、まあ、これも資料費とか持ち出しだな。あそこの原稿料はだいたい察しがつくので、無理は言えない。私の場合、やりたいことでお金が儲かることはあまりなくて、だいたい持ち出しになる。『路地裏の迷宮踏査』も『浪曲が蘇る』も資料費を考えるとまったく回収できていない。単著で唯一資料費がかからかなったのは自分の体験を書いた『ある日うっかりPTA』だが、あれは人生の時間という金に換算できないものを費やして書いたから。どれも時給換算とかすると気が遠くなる本なのだが、ああいうものを積極的にやりたい人間だというのが杉江松恋というライターの看板になるから、それでいいのだ。他人から「看板になるから印税なしで本を出しませんか」と言われたら断るけど。実際、そういうことが一回あったのだった。

夕方までずっと仕事読書で、そのあとは都内某所にてマライ・メントラインさんと芥川・直木賞対談の収録。今回も選考会当日に記事公開予定です。

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