昨日も書いたとおり、午前2時に目が覚めたので、そのまま起床して原稿書きに挑んだ。普段ならもちろん、まだ睡眠が足りていないので寝なおすのだが、切羽詰まった原稿があったのだ。おかげさまで7時間ほどで完成した。午前10時に外出しなければならない用事があったのでぎりぎりである。
午前11時の予定がちょっと遅れてしまって神保町の某社へ。親切な編集者氏に企画の持ち込みである。預かっている某氏の原稿を読んでもらうように手渡し、ついでに自分の抱えている企画についてあれこれ話を聞いてもらう。話しながら思ったのだが、やはり企画書は対面で見てもらったほうがいい。これからは時間を作ってちゃんと訪問しようと思ったのであった。
会社を出て、ちょっとだけ時間があったので手塚書房へ。ここは芸能関係の専門店で、棚を見るだけで楽しい。ちょっと前に整理されて、さらに興味深い棚になった。大きく分けると左側が歌舞伎、右側が寄席演芸の強い地帯であり、後者の壁際には民俗学や民謡などの本も取り揃えてある。それを見てから中央棚を振り向くと、なんと『月刊浪曲』が20冊ほど入ったセットが積まれているではないか。迷わず購入。絶対に何冊かはダブっているが、いいのである。手塚書房の主は「これはなかなか出ないんだよね。昔は芝(清之)さんが届けに来たものだよ。パイプをくゆらせながらね」と話してくださった。
大急ぎで帰って午後2時からは日本推理作家協会の総会と理事会をリモートで。これが2時間ほどかかった。ここで承認されたので、日本推理作家協会賞翻訳部門は来年度から正式施行ということになる。よかった、肩の荷が下りた。
19時から都内某所で同業者と飲む約束があるので、そこまでいろいろと雑用をして過ごす。動画収録とか用事のからまない、単なる飲み会というのはひさしぶりだ。ちょっと早めに出かけたが、途中で電話連絡の用事が出来て、話しているうちにぎりぎりになってしまった。痛飲して深更まで。寝不足でふらふらしていたのを心配されてか、タクシーで帰るように言われた。おとなしくしたがって、帰宅。いささか飲みすぎたが楽しゅうございました。
人間関係は、割と恵まれているほうだとは思う。おかしな派閥に入るように言ってくる人間はいないし。たぶん私のほうでも危機管理能力が発達していて、嫌なふるまいをする人間とはあまりつきあわないようにしているからだとも思う。たとえば寄らば大樹の陰とばかりに人気者にすり寄るへつらい屋だとか、相手が若い異性だと態度を変えるような助平は、そうとわかった途端に信用してはいけない箱に入れることにしている。頼んでもいないのに人を子分扱いするやつは、年齢のせいかさすがに近づいてこなくなった。自由な立場でいることは大事だし、誰に対しても恥ずかしくないような状態に人間関係は保たなければいけない。今はなんとかそれができているような気がする。お金はあまり稼げてないけど、そういう財産があるからまだしばらくは自分一人の看板でやっていける気がするな。