午前中は仕事読書。正午過ぎに外出し、都内某所にてインタビューのお仕事。先週から数えて4本目のインタビューだ。打ち合わせもたくさん入れたので、人に会う日々である。終了後はしばらく時間が空き、神保町で波多野書店から矢口書店までの並びをひやかす。どこかでまた仕事読書をしようと思いさぼうるに行ってみたが、相も変わらずの賑わいぶりである。ここは照明も暗いし、あまり読書には向いていないのだ。どうしようかと思って左を見ると、道の突き当りに移転したミロンガ・ヌォーバがある。以前の店舗はよく休憩に使ったものだ。入ってみると、新しい店舗は明るくて本が読みやすそうだった。ありがたく、ここで時間まで読ませてもらう。
移動して三越前へ。誠品生活内で『DV8 台北プライベート・アイ2』(文藝春秋)が翻訳された紀蔚然さんのトークイベントがあり、私が聞き役を務めるのだ。紀さんのイベントは3回あって最初が私、8日は翻訳者の舩山むつみさん、9日は作家の阿津川辰海さんがそれぞれお相手である。
喫茶店に紀さんはいらっしゃっていたので伺ってご挨拶する。アイオワ大時代に知り合ったというジェーン夫人もご一緒だ。舩山さんが通訳を務めてくださるというので一安心である。私から日本語で聞き、それを紀さんに英語で伝え、北京語で話されるのを日本語に直すという。大変なお仕事だ。
会場に入り、いろいろ準備。いちばん働くのは舩山さんなので、本番10分前から紀さんにお願いして、ボーナストラックのつもりで話し始めてもらった。これは舩山さんの肩慣らしのつもりである。ほどよいところで文藝春秋Aさんが入って開会した。配信もあるので、話すときはマイク必須である。
8日の舩山さんは小説の舞台になっている台北や淡水の話を中心にされ、9日の阿津川さんは華文ミステリーについて、という分担らしい。なので私は、犯罪小説としての作品について、という視点でお話しすることにした。途中でちょっと混乱した箇所もあったが、まずまず楽しく話はできたと思う。内容については来場及び配信でご覧になった方との共有ということで。いずれどこかで記事になったりもするのかな。
会場には紀さんの義理のお兄様が来られていて、移動して会食ということになった。お兄様はもう実業は引退されていて、今は団体に所属してボランティア活動に勤しんでおられるとのこと。明日からそのために能登半島に行かれるとの話だった。聞けば、東日本大震災のときにも、やはり何度か来日されているそうである。台湾の方の日本に対する好意はありがたく、頭が下がる。
来日作家へのインタビューはひさしぶりだった。毎回緊張するが、紀さんには以前翻訳ミステリー大賞受賞コメントもいただいた経緯があり、あまり初対面という感じもしなかった。実は大賞の開票配信も、舩山さんから連絡を受けてご覧になっていたとのこと。お会いする前から配信で見られていたというのは不思議な感覚である。
ワインを飲んでほろ酔いで帰る。イベントの出演だが仕事をしたので勤務評定は0.5、出演料が入るので6月末までの目標額進捗率は89.73%になった。あともう少しがんばる。