杉江松恋不善閑居 飯田橋「Artbook ARTERIA」&新刊『芸人本書く派列伝』

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某月某日

打ち合わせと取材の一日。

午後から出かけて、都内某所でとある著書を準備中の方とお会いした。かなり大部の一冊になる由である。まだ引き受け先がないとのことなので、とりあえずコピーをお預かりし、私が出版社を探せないか試してくることにした。興味ある版元はぜひご一報ください。

それから近所の出版社に赴き、取材を。1時間ほどいろいろお話を伺う。

そのあとで原書房の担当Yさんが来てくれることになっており、お待ちする間に飯田橋近辺をぶらぶらと歩く。と、アルスクモノイに行く途中に今まで行ったことのない古本屋があることに気づいた。Artbook ARTERIAである。美術専門の店舗であるため、これまでうっかりして見逃していたらしい。美術書が中心だが、店頭の均一棚には専門以外の本も置いてある。

中に入ると奥から男性の声でいらっしゃいませの声がかかった。ただ、だいぶ奥になるので帳場は棚に隠れて見えない。二列に棚が配置された縦長の店舗で、右側の通路には一般書や学術書などもあるが、真ん中、左と移っていくにしたがって美術書としての純粋度が上がっていくようである。写真集は置いていないか数が少なく、ほぼ美術書のみの品揃えであった。目の保養をさせてもらって外に出る。

飯田橋近くのドトールでYさんと会う。新著『芸人本書く派列伝』の見本をいただいた。これで単著を出すのは五冊目になるが、なんべん手にしてもこの瞬間の喜びにはたまらないものがある。十年も連載した企画だからまた一入だ。

考えてみたら、これが初の書評集ということになる。今までガイドブックやエッセイ、ルポルータジュの著書はあっても、書評集はなかったのだ。最初の書評集がミステリーではなくて演芸関連本だというのもなんだかよくわからなくて自分らしいという気がした。8月25日の週には大手書店に並び始めるのではないかと思う。どこかで見かけたら、どうぞ手にとってご覧ください。

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