杉江松恋不善閑居 地味に資料読みをする日々

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某月某日

うっかり引き受けた仕事が、膨大な資料を読まなければならないものだったので、それに没頭している。読むのは楽しいのだが時間がかかる。ほとんど外出もできずに読み続けて、ようやく終わりが見えてきた。こういうとき、すべてを読まずにざっと目を通して済ませてしまうこともできるとは思うのだが、性分でなかなかそうはいかない。読まなかった部分があるせいで致命的な間違いをしてしまったらどうしようと思うし、それが気になって結局うじうじ書けない時間を送ってしまいそうな気がする。だから愚直に、一から全部読んだほうが身のためなのである。これが終わったらようやく他のことができそうだ。

商売に近道はなくて、こつこつやったほうが結局は早かった、ということはよくある。だからこそこの仕事は体力が必要なのであって、自分の努力以外にボイラーを燃やし続ける材料はないのである。

そういう稼業を選んでしまったのだ、ともう諦めているし、早く上がりになりたい、とか早めに資産を作って引退したい、と言っている人の気持ちはわかるものの、自分がそうなりたいとは思えない。株をやっていくらか稼いで引退することをファイアという言うらしいが、ずっと燃やし続ける以外にこちらは生き方を知らないのだ。

これをアップしたら原稿書きに移る。商業原稿は今週中にあと二つ、それが終わったら東方紅楼夢で、帰ってきたら本格的にProjectTHIである。並行して、2026年の仕事仕込みを粛々とやっていく。来年の分は確保したから、もう再来年の仕込みを始めるのだ。こうやってあと何年かはライターとして生きていくよ。

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