杉江松恋不善閑居 ユースホステル研究に小さな進展

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某月某日

午後4時まで籠って仕事読書と原稿執筆。一本を送る。この原稿料によって10月に稼がなければならない金額への進捗率は41.81%となった。今月は未達で終わりそうだが、少しでも上乗せしなければ。一方で仕事の依頼が2本、打診していた件の回答が1本あったので合計で3本の単発仕事を受注したことになる。職務評価は3.5。今は駄目でも将来はきっと明るいよ、と自分に言い聞かせながら腐らずに仕事をする。するしかないわけである。

また購入した古本の話をする。その2である。

日本の古本屋経由で届いたのが、日本ユース・ホステル協会発行の『ユース・ホステルハンドブック』1986年版だ。このハンドブックは全国のユース・ホステルが一覧形式で載っているもので、毎年刊行されていた。日本ユース・ホステル協会はこれを1960年代末から作っており、最初は文庫サイズだった。1981年にやや大きくなり、B6型になっている。

この本は一般書店流通しておらず、ISBNコードを持っていない。そのせいもあるのか、古本屋に出回ることが少なく、少し専門性が高い古書店でしか見たことがない。文庫版型だから、かつてのブックセンターいとうのような大量仕入れをする店の棚を丹念に見ていけば発見できるかもしれないが、新古書店のほとんどがBOOKOFF化し、ISBNを持っていない本を扱わなくなった現在では望み薄である。

それにしても本当に見つからないな、と思っていたときに版型変更のことを知った。なるほどB6版型になっていたら文庫棚にないのは道理だ。それで新書棚なども見るようになったのだが、それでもまったく見つからない。おかしい、と首をひねっていたら答えがわかった。B6版型からさらに大きくなり、B5版型・丸背の雑誌系になっていたのである。

今回1986年版が見つかったことには大きな意味がある。それまで私の手元にあったB5版型のハンドブックは1988年版が最も古かった。1980年版までは文庫型、1981年からはB6版型であることは実物で確かめられていたのだが、どこでB5版型に切り替わったかがわからずにいたのだ。1986年版がそうであることがわかってまた一歩前進した。あとは1982~1985の4年分を確認すれば版型の切り替えは判明する。まだまだ道は長いが、一歩ずつ進んでいくしかない。

いつかハンドブックが揃ったら、日本にかつて存在したユースホステル(こっちの表記がしっくりくる)の一覧を作り、地図上に配置してみるのが私の夢である。配置してどうなるか、とかは聞かないでもらいたい。できればそれで一冊本を作ってみたいな。どこか乗ってくださる出版社はありませんかね。

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