杉江松恋不善閑居 再来年のことを言っても鬼は笑うな

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某月某日

一昨日は例によって切羽詰まった原稿があって、始末をつけてしまわなければならなかった。それが片付いたら今度は新人賞下読みの選評を整理して送らなければならず、昨日はまずそれを。終わらせてから昨日〆切のレギュラー原稿を書き、続いて少し骨の折れる原稿に取り組んだがうまくいかない。諦めて気分転換でレギュラー原稿をもう一本書いた。というわけで現在残っている年内の仕事は以下の通り。

レギュラー:週刊5、月2回刊2。

イレギュラー:文庫解説3、インタビュー構成3。

その他:動画制作4、鼎談1、演芸会手伝い1。

だいぶ整理できてきた気がする。今年こそは落ち着いた年末を迎えたいものである。

来年のことを言うと鬼が笑うと言うが、この仕事をしていると意識していなければならないのは再来年のことである。再来年に何を出せるか、という意識で営業を行い、準備をしていて初めて本が出せる。再来年にどこかで始める、くらいの肚積もりで取材や資料集めを急ぐくらいでちょうどよく、それよりも後でいい、と思っていると日銭稼ぎにかまけてなかなか進まなくなる。本を出す、本を出す、と言っていてなかなか進まない人の宿痾はそこなのだと思う。期限設定が間違っているのだ。

感じとしては、1年の前半までは再来年の予定が決まらず、ぽっかり空いている感じで大丈夫である。後半になっても埋まらないのは少し危険なので急いで営業を頑張ったほうがいい。そうしないと不安な1年を迎えることになる。

再来年再来年、はいいけど来年はどうするんだ、と言われそうだ。来年の仕事はもう決まっているべきなのだが、そうではなくても再来年の営業をしているうちに来年の仕事は降ってくる可能性がある。今年こそ頑張る、じゃなくて再来年から頑張る、で構わないわけだが、そうやってやっていると、いや来年も頑張れ、と言ってくれる仕事先がどこかから現れるかもしれないのである。無暗矢鱈に営業を頑張るのではなく、そういうローテーションに乗ってくれる人だとわかったらそこに注力する、というのがいい動き方をしたほうがいい。

本日のノルマは重いのが1本、軽いのが1本。軽い方はこぼれるかもしれない。とりあえず重い方は早めに終わらせます。

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