杉江松恋不善閑居 「あのとき紹介したかった本2024」

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某月某日

備忘のための日記、さらに。

今週の日曜日は何をしていたのか自分でも定かではないほど記憶が曖昧なのだが、おそらくは仕事読書に明け暮れていたのではないかと思われる。相当追いつめられていたらしく、SNSにも書き込みがなくて自分が何をしていたかよくわからないのである。

その翌日、月曜日は午前中に香月祥宏さんと2024年最後の「これって、SF?」収録。夕方になって神保町に赴き、豊崎由美さん・倉本さおりさんと毎年末恒例「あのとき紹介したかった本2024」の公開鼎談を行った。書評するつもりだったけどしそびれた、惜しい本をそれぞれが話すという形式である。収録場所はPASSAGE by ALL REVIEWSの第三店舗solidaなのだが、勘違いして最初の店舗に行ってしまった。そこで観客として来てくださっていた渡辺祐真さんに会い、場所を勘違いしていることを教えていただくという体たらく。

私が紹介した本は五条紀夫『イデアの再臨』(新潮文庫nex)、西尾維新『鬼怒立岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という名の小説』(講談社)、芦辺拓・江戸川乱歩『乱歩殺人事件 「悪霊」ふたたび』(KADOKAWA)、吉村萬壱『みんなのお墓』(徳間書店)の四冊である。どれも受ける自信はあったのだが、案の定『みんなのお墓』でいちばん大きな笑いが起きていた。そりゃあの小説ならなあ。

終演後は近所で打ち上げ。奥の客席に勘違い出版関係者とイキリヤンキーを足して二で割ってバブル世代のバカ大学生を掛け合わせたような集団がいて怖かった。どこかの時代からタイムスリップしてきたのかもしれない。

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