本当は朝早く出て浦和に寄ってから向かうつもりだったのが、原稿を2本書いたこともあって遅くなってしまった。やむなく前橋に直行する。JRの駅に着いたら取材まで1時間あったので、急いで渋川駅行きのバスに乗る。一つ目の停留所である本町で降りて、100メートルほど歩いたところに煥呼堂という老舗の書店がある。3階がふるほん書店という名の古書コーナーになっているのだ。
ひさしぶりに上がってみると、以前よりも棚が整理されて充実したという印象を受けた。ここは郷土本コーナーが目玉なので、持っていない八木節の本を買う。
煥呼堂を出て東へ歩く。JRの駅周辺には何もなく、上信電鉄中央前橋駅周辺が繁華街である。その中に、キャバレーロンドンの看板を見つけた。だいぶ前に見た記憶はあったが、もう取り壊されてなくなったものと勝手に思っていた。まだ残っていたのか。さすがに営業はしていないだろう。立派な都市遺産として記憶に刻みつける。
さらに東に行けば山猫館書房である。取材まであまり時間がないので、ざっと棚を見て串田孫一『文房具56話』(ちくま文庫)を買う。帰りの列車で読む用である。
そこから某所にて取材。1時間ほどお話を伺ったところで終わり、あとは歓談となった。17時半ごろ辞して帰途に就く。まだまだ先は見えない取材である。
この日の勤務評定は、原稿を2本書いているのと、自分に関する仕事依頼を受けたので合計で2.0。遠方へ外出した割にはまずまずだと思う。年初の繁忙期を経て、ようやく本調子が戻ってきた。