杉江松恋不善閑居 奈良・ふうせんかずら

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某月某日

大阪滞在の二日目。昨日の就寝が早かったので、夜が明ける前に目が覚めた。せっかくなので、西成に泊まったときは恒例になっている銭湯に出かける。朝湯に浸かろうと浴室に入ると、もう先客がいる。このへんは朝が早いのだ。

ホテルに戻って身支度をし、少し読書をしてから出発する。今日も午後は一心寺なのだが、午前中に少し遠出をしようと思ったのだ。和歌山方面に向かうか、奈良にするか。

奈良は勤めていた会社の関係で、以前は年に一度くらいは訊ねていた。近頃すっかり遠のいてしまっているので、久闊を叙するつもりで行っておくことにした。幸い天王寺駅から快速やまとじに乗れば30分前後で奈良駅だ。

駅を出てひたすら東に向かって歩く。どうということのない街並みだが、古い都市であることが歴然とするような佇まいの家が多く、散歩をしていても気持ちがいい。東に十分ほど歩き、大國主命神社を過ぎたところで南に曲がった右側に、ふうせんかずらがある。

ふうせんかずらは最近各地で増えている無人のシェア型書店で、前もって会員か、ビジターかの登録をしておいて電子鍵を開けるシステムになっている。この日はビジターで登録していたのだが、すでに先客がいるらしくて戸は開いていた。

中に入ると、無人のはずが奥に人がいる。奥の方はカフェになっているので、本を買った後はそこで休むこともできるのだ。日曜日だったから開けていたのかもしれない。平日はどうなっているのだろう。

シェア型店なので、主たる壁際の棚はさまざまな個性の本で埋められているが、奈良のコーナーなどもあり、雑貨や嗜好品なども置かれている。買ってもいいかな、と思ったのが大型本だったので以降のことを考えて断念し、表に出る。さて、次だ。(つづく)

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