立川吉笑
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芸人本書く派列伝returns vol.9 立川談四楼『そこでだ、若旦那!』
先月の30日(注:2016年9月)、何の気なしにtwitterを覗いたら、本マガジンの編集長である水道橋博士が、明らかに私に宛てたと思われる引用付きリツイートをしていて驚いた。「メルマ旬報」には真打・立川談慶と談笑門下の二ツ目である立川吉笑のお二人が連載を持っているのはご存じのとおり。談慶さんは私と同じ「め」組だが、吉笑さんの連載「現在落語論~落語立...
芸人本書く列伝classic vol.51 声優の演じる落語と雲田はるこ『昭和元禄落語心中』
立川志ら乃という落語家がいる。落語立川流の真打で、志らく門下である。談志家元存命中に立川こしらと共に昇進を果たした。談志の生前では孫弟子で真打に昇進したのはこの二人だけだ。 こしらは突然落語家休業宣言をして伊豆で農業を始めたり、突然復帰したり、ingressを題材にした落語をやってその筋のファンを喜ばせたり、と行動が読めないのだが、志ら乃も一筋...
芸人本書く列伝classic vol.50 立川吉笑『現在落語論』
立川吉笑『現在落語論』(毎日新聞出版)は、一言で表すなら「完璧」である。 落語論として完璧である。何が完璧なのかと言えば、現状分析である。吉笑の大師匠に当たる立川談志は「現状分析の出来ない者のことを馬鹿と呼ぶ」と定義したが、その伝で言えば吉笑はこの一冊で己が馬鹿ではないことを証明して見せた。自分の立つ位置の観察・分析が完全に出来ている。 ...