電撃座
一覧
電撃座の落語会をお休みします~杉江松恋からのご挨拶
新宿五丁目にあるcafe livewireで私が企画立案した落語会を初めて開催したのは、2014年2月のことであった。最初の会は立川談四楼さん独演会「オールナイトで談四楼」である。終電でお客さんに来てもらい始発で帰るという「本当の深夜寄席」を謳ったこの会は、参加者と演者が体力勝負のチキンレースとなった。だいたい演者が勝つのである。もともとそんなつもり...
落語通信 電撃座「談慶の意見だ ♯23」
一昨日の12月21日は新宿五丁目のcafe livewireにて落語立川流真打の立川談慶さん独演会「談慶の意見だ」であった。23回目をもってこの会は一旦終了する。最終回ということで大勢のお客さんが詰めかけ、盛況であった。 演目は以下のとおり。 動物園 らくだ 仲入り 芝浜 「動物園」は怠け者の男が急死したラ...
電撃座通信 桂夏丸「夏丸ヒットパレード VOL.2」20170327
桂夏丸さんの落語を最初にどこで聞いたのかは覚えていない。そのときは昭和の力士伝を語った後で懐中からマイクを取り出し、懐かしい歌謡曲を朗々と歌った。落語と唄で贅沢な高座だな、と思ったことを覚えている。電撃座で落語興行を始めたときに、ぜひ出てもらいたいと考えたうちのお一人である。念願叶って昨年末に初登場いただき、昨夜が二回目となった。 番組は以下の...
電撃座通信 瀧川鯉津&春風亭昇羊「コイツDEショーYO!! #5」20170322
落語会でその日高座にかけられたネタを貼り出すことについての議論が昨日Twitterのタイムラインで賑やかだったようだが、それはおまけのサービスで、なければないで済むもの、という考えを私は持っている。自分が落語会にもっとも通っていた10代のころは、そういう慣習は特に無かったという記憶がある。掲示してくれれば嬉しいが、それを開催者や、まして演者に強要する...
電撃座通信 立川志のぽん「志のぽん名工烈伝 #5」20170321
筑波大学芸術学系出身(しかも修士)の立川志のぽんさんが左甚五郎伝などの噺に挑む「志のぽん江戸名工烈伝」は、電撃座ならではの他にない企画だと自負している。予告の出ているネタだけではなく、毎回他の噺にも工夫が凝らされていて、聴いていて発見があるのだ。 前回が実は演者体調不良で休演になってしまい、第五回が2017年初の公演となる。 今回の番組は...
電撃座通信 柳家やなぎ「よるやなぎ」20170319
柳家やなぎさんは前回日曜夜の「ひるやなぎ」という会にご出演いただいた。お客様から好評をいただいたので再登場をお願いした。今回の題名は「よるやなぎ」、つまり同じ日曜でも夜の出番である。昼から夜に替わったことでどのような変化が会に生じたか、が見物でであった。 この日の番組は以下の通り。 肝つぶし やなぎ 仲入り お歌の時間 やなぎ ...
電撃座通信 三遊亭歌橘「SANYUTEI KAKITSU SHOW!! 三遊亭歌橘の独演会っぽいもの」20170220
三遊亭圓歌一門の真打・歌橘さんがこの日電撃座初出演を果たされた。 企画の目玉としてゲストに俳優の白井光浩さんを投入、トークの他になんと、落語デビューもされるのだという。白井さんといえば映画「ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌」における藤本輝夫、通称「城東のテル」のイメージが強烈であった。実は歌橘さんは大のビー・バップ・ファンであるという...
電撃座通信 三遊亭遊かり「ゆっくり遊かり #2」20170217
BIRIBIRI寄席からマイクロシアター電撃座への改称は、「東京かわら版」で告知された。その発売日に掲載号を持って店を訪ねてきたのが三遊亭遊かりさんだったのである。勉強会を開きたいと言って直接来てくださった第一号ということになる。女性落語家で初めて自分の会を開かれた落語家でもある。そうした形で会場と一緒に歩んでいこうと言ってくださる演者の存在は、実に心強い...
電撃座通信 三遊亭小笑「小姓じゃなくて大将だ」20170213
昨年末に発売開始された『成金本』で三遊亭小笑さんは特異な体験について書いている。〈成金〉とは落語芸術協会の二ツ目十一人によるユニットであり、毎週金曜日にテイトミュージック西新宿店で行われる落語会を中心として活動を続けてきた。昨年末には銀座博品館劇場で一日三回興行を開催し、そのどれもを満席にして勢いを見せつけたのである。 小笑さんは鹿児島出身である。小...
電撃座通信 立川談慶「談慶の意見だ ♯14」20170210
今回で十四回目を迎えた「談慶の意見だ」は落語立川流真打の立川談慶さんが、落語三席の他に絵手紙漫談とゲストを招いてのトークでお客をもてなす多面的な落語会だ。今回のゲストは松岡慎太郎さん、落語立川流家元である故・立川談志長男である。お互いに旧知の仲である二人がどのようなトークを披露するかが、今回の焦点となった。松岡氏をお目当てとする新規のお客さんも多かっ...